10-2月号 ちょこちょこメール相談あり
オンライン相談・メール相談を始めたところ全国のあちらこちらから実地指導や監査、聴聞の相談が増えています。

今年は福島県,長野県,東京都,岐阜県,兵庫県だ。これまで北は札幌から南は鹿児島まで福祉行政に対する事業者からの苦情は相次いでいる。
電話でもいいが,不在の時など電話ではつながらない。メールだと受けつける時間帯を問わない。便利さは高まると思う。行政とトラブルが発生したときや,これからトラブルになりそうなときにメール相談をつかってもらいたいと思う。
事業者の心意気
福祉サービス事業所は,利用者へのサービス提供を業務とするが,サービス費用は行政(国保連)に請求する。これが収益になるがそのためには行政庁から指定をとることが必要だ,
事業者に法令違反があるとその指定を取り消されることがある。事業者としては法令違反があるないか不明なときや微妙なときがあるが,そういうときに行政と争うことができるかは,事業者の心意気次第だ。
行政と争うのは時間がかかるし,もともと行政から指導などを受けているのだから,行政と事業者とのあいだには,上下関係みたいなものがある。
私的には,行政と事業者との関係はケースバイケースと思う。しかし,ふだんはよしとしても,なにか法令違反の問題が発生しそうなときは,詳細に話し合う必要がある。
法令が複雑でわかりにくいし,報酬単価の算定要件などは,行政職員によって言うことが違うこともある。法令違反が認められるときでも,それが重大なことなのか,改善勧告で済むことなのか微妙だ。
事業者側はどうしようか迷うだろう。そういうときに,簡単に弁護士に相談する機会があればよいと思いう。
弁護士でも明確に処分の有無・程度を予測するのは難しいことがあるが,今までの経験よりそれに近い予測を立てることはできる。
行政と争って見込みは五分五分ということがあるが,そこに事業者の心意気があればGoサインがでる。消極的だと違反を認めたうえで報酬返還ですますことになる。それも一つの解決方法だが,行政の監査や聴聞のやり方が間違っていたときなど,納得できるかどうかは疑問だ。
現在,当事務所では全国五ケ所で行政訴訟中である。水戸,前橋,広島,佐賀地裁だが,そこに長野地裁が加わる見込みだ。話していると各事業者さんの心意気を感じる。利用者や従業員,関係者にもその経緯をきちんと報告し,力を合わせて頑張っている。(毎回職員説明会、利用者説明会を開催している)
事件は必ず終結する。長い目で見れば,法令の細かい判断基準や改善点を知るという意味など様々な点で必ずその事業者の利益になると思う。