指導監査救済センター新聞  3月号  類型別救済の手法

2021年03月15日

類型別救済の手法

1 救済の手引き 指定事業者から行政対応に関する相談があった場合,必ず確認することは,現在どういう状況にあるかです。実地指導から,監査に進んでいるのか,監査はどの程度進んでいるのか,聴聞通知の有無・内容など,どのような段階にあるのか。さらに,行政が何を問題としているのか。問題とするのは人員配置か,運営方法か,不正請求なのか,それがわからないと対応が困難です。

2 実地指導救済 実地指導が開始されて間がないとき 法的問題点を確認できたら次にすることは,法令違反の有無に関する検証です。

指定事業所が遵守すべきは法令です。ときどき厚労省の通知を送りつけて,通知も法令だとする行政もありますが,間違いです。

行政が違法だと指摘できるのも法令違反です。法令とは,法律,条例,厚生労働省令,厚労大臣が定める基準(告示)などがありますが,違反なのかどうか微妙なときが多いようです。

個々具体的に,どの法令のどの条項が問題なのか確認します。そして,法令違反があるのか,ないのか確認します。法令違反がないと判断されるときは行政庁と交渉します。法令違反があると想定されるときは,損害をいかに最小にできるかが課題となります。

3 監査対応

  監査の場合,監査妨害に対して制裁があります。監査妨害というのは,調査に来た行政職員を建物にいれないとか,暴言を吐くなどのほか,質問に対する虚偽答弁,報告命令に対する虚偽報告,書類の提出に応じないなど他者多様なものがあります。行政処分の理由となるほか,まれに,刑事制裁の根拠となることもあります。

  監査があるということになると行政処分が近いとも思われがちですが,必ずしもそうではないこともあります。

注意すべきは聴聞決定予定日の通知です。この通知は監査開始から10日以内におこないますが,通知があるときは,将来行政処分がある可能性が高まります。

4 聴聞救済型 聴聞手続が開始されたとき 聴聞とは重大な行政処分を予定するとき行政庁が事前にとらなければならない名宛人に保障された手続のことです。行政庁としても処分の有無・内容を再検討することができます。聴聞手続で名宛人たる事業者がとる手段は,期日変更,資料閲覧・謄写,質問の準備,意見陳述の準備など様々です。

処分事前対策 処分までに事業者が可能なこと 処分の差止めです。

処分のあと 処分を争う場合と争わずに受け入れる場合とがあります。