介護裁判新聞5月号
2019年05月15日
行政調査の盲点
行政は,適正な指導・監督をするには,情報収集が欠かせない。公権力による事業者情報の収集活動のことを,行政調査というが,盲点ともいえるいくつかの問題がある。
行政調査の盲点
行政は,適正な指導・監督をするには,情報収集が欠かせない。公権力による事業者情報の収集活動のことを,行政調査というが,盲点ともいえるいくつかの問題がある。
電話相談,スカイプ相談を始めた。東北地方から2件相談があった。 ひとつは,居宅訪問介護事業の方だった。介護員の資格証明書を偽造した者が,採用の際に,その偽造文書を示し,採用され,訪問介護の仕事に従事していたという事案。偽造した者は,4つの事業所で,訪問介護員の職に従事していたようである。
さて,本年3月19日福岡高裁で判決言い渡しがある。①佐賀県内の認知症対応型共同生活介護事業所が,2013年10月に行政庁から指定取消処分等を受けた事件の抗告訴訟の高裁判決である。1審の佐賀地裁は,一昨年全面敗訴の判決を受けている。